“ラ・ラ・ランドの切なさと時代設定:つまらないと感じる理由

ラ・ラ・ランド

映画「ラ・ラ・ランド」は、華やかなハリウッドとジャズの世界を背景に、夢を追い求める若者たちの切ない恋物語を描いています。

この映画は、鮮やかな色彩と時代設定が織りなす独特の雰囲気で、観る者を魅了し続けています。

しかし、その美しさの中には、夢と現実の間で葛藤する主人公たちの姿があり、一部の観客にはその切なさが逆に「つまらない」と感じられる方も。

この記事では、そんな「ラ・ラ・ランド」の魅力と、それが生み出す複雑な感情について深掘りしていきます。

 

監督: デイミアン・チャゼル
出演: ライアン・ゴズリング, エマ・ストーン, ジョン・レジェンド, ローズマリー・デウィット, ソノヤ・ミズノ, ジェシカ・ロース, キャリー・ヘルナンデス, J・K・シモンズ, フィン・ウィットロック, トム・エヴェレット・スコット, ミーガン・フェイ, ジェイソン・フュークス
脚本: デイミアン・チャゼル

時代設定は現代の感じもしますが、衣装とか車等どこかレトロで昔のハリウッドのイメージが随所に織り込まれている感じがしました。

セバスチャンが乗っているのがリビエラのコンバーチブル、ミアは型落ちのプリウスでとっても対照的なのが、2人の生活や性格を表していて面白かったです。

アメリカでのジャズは1900年代前半頃から、どんどん変化と進化をして発展してきました。

しかし主人公のセバスチャンが憂えるように、世間ではもうジャズに余り興味を示さなくなっているという話から、時代は現代に近いものと推察されます。

しかし、劇中のジャズ、特にトランペットやピアノの音が絶品で惹きつけられます。

更にジャズの説明をミアに熱く語る彼の話に、その素晴らしさはこちらにもジワジワと伝わって来るのでした。

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ラ・ラ・ランド:切ない?

舞台はロサンゼルスで四季を順に表現しているので、主人公・セバスチャンとヒロインのミアとの関係が、時間の流れと共に変化していく事を感じさせる粋な計らいだと思いました。

でも始まりが”冬”で、最後はまた”冬”で終わる所が切なさを物語っているなぁと思いました。

この分岐してしまった2人の人生が、最後に再会して離れた場所から目と目で会話をするシーンで終わるのはなんとも切なさMAXでした。

大人の哀愁を感じさせる最後は、悲しいのですがとても余韻のある終わり方で良かったです。

 

 

ラ・ラ・ランド:つまらない?

この作品は好きっていう人と嫌いっていう人に分かれる作品のようで、また数々の賞をとっているものの私は何回か観ましたが”今の時点”ではハッキリ言って「どこが良いの?」と思ってしまう作品なのです。

そしてそれが何故なのか自分なりに分析してみました。

先ずはカメラワークが気になりました。

動きのあるシーンでは切り替わる事無くゆっくり追いかけて行くので、ちょっとメリハリがなく感じました。

またそうかと思えば急に全然別のシーンに切り替わるので、気持ちがぶつっと切れてしまう感じがして入り込みにくかったです。

それがミュージカル部分になると特にそうで、華やかに大勢がキレッキレッの動きをしているのだから、踊りをズームしたりパンしたりパッパッと切り替えてくれた方がもっと盛り上がったのではないかなぁと思ってしました。

ただ”今の時点”と書いたのは、映画って年月を経て再度観て見ると、面白くなかった作品が以前には気づかなかった細部に感銘したり、登場人物達と同じ様な経験をしてきた事で感じ方も変わって感動したりもするのが良い所だと思っています。

なので、また何年か経ってこの作品を視聴してみて自分の感想がどう変わるのか楽しみな作品でもあります。

 

ラ・ラ・ランド:あらすじ

映画「ラ・ラ・ランド」は、夢を追い求める若者たちの愛と野望を描いたミュージカル映画です。

ロサンゼルスを舞台に、ジャズピアニストのセバスチャンと女優志望のミアの二人の出会いと恋愛を中心に物語が展開します。

セバスチャンはジャズを愛する才能あるピアニストですが、商業化された音楽界に嫌気がさし、自身のジャズクラブを開く夢を持っています。一方のミアは、女優としての成功を夢見るものの、オーディションに何度も落ち続けています。

二人は偶然にも交通渋滞で出会い、その後も何度かの偶然が重なり、徐々にお互いに惹かれ合っていきます。

お互いの夢を支え合いながら、ロマンスが花開く中で、セバスチャンはかつての憧れのジャズミュージシャンとの演奏活動に携わるチャンスを得ます。

これが彼の夢への第一歩となりますが、商業的な音楽とジャズへの純粋な愛情との間で葛藤します。

一方、ミアも遂に自身が書いた一人芝居を上演しますが、初日の観客はほとんどおらず、落胆します。

しかし、その公演を見たキャスティングディレクターからの連絡を受け、大きなチャンスをつかむことになります。

映画は、夢を追い続けることの美しさと苦悩、そして現実との折り合いを描きながら、セバスチャンとミアの関係にも変化が生まれます。

二人はそれぞれの夢に向かって前進していく中で、選択を迫られることになります。

最後には、彼らがそれぞれの道を歩んでいる姿が描かれ、夢と現実、愛と野望が交錯するラストシーンが観客に深い印象を残します。

この映画は、華やかなミュージカルシーン、美しい映像、心に残る音楽、そしてリアルな人間ドラマが絶妙に融合した作品として高く評価されています。

 

 

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