インセプション :キャスト
俳優名 | 登場人物名 | 登場人物の説明 |
---|---|---|
レオナルド・ディカプリオ | ドム・コブ | 他人の夢の中に潜入し、情報を盗む専門家。新しい任務「インセプション」を遂行する。 |
渡辺謙 | サイトー | コブに「インセプション」のミッションを依頼する実業家。 |
ジョセフ・ゴードン=レヴィット | アーサー | コブの相棒で、細かい計画を得意とする。 |
マリオン・コティヤール | モル | コブの故妻で、彼の夢の中で幾度となく現れる。 |
エリオット・ペイジ | アリアドネ | ドリームアーキテクトとしてコブのチームに加わる若い学生。 |
トム・ハーディ | イームス | 夢の中でのなりすましを得意とするチームメンバー。 |
キリアン・マーフィー | ロバート・フィッシャー | サイトーのライバル企業の後継者で、インセプションのターゲット。 |
マイケル・ケイン | マイルス | コブの義理の父で、アリアドネをコブに紹介する大学教授。 |
インセプション :ラスト
色々な経験を経て来たコブのラストのシーンで、彼が回すコマが回り続けるのか止まるのか、とっても気になる最後でしたね。
トーテムと呼ばれるこの道具は、自分が夢の中にいるのかどうかを判別するアイテムとして出てきます。メンバーそれぞれが違うアイテムを使っていますが、コブの場合はコマでした。これが回り続けていれば夢の中にいるという証明になります。
それ程までにこの”夢の中に入って仕事をして行く事”は、現実と思える程にリアルに出来ているのです。なので観ているこちらもぼーっとしていると今は夢?現実?とややこしく感じてしまいます。
さて、コブのラストシーンですが、困難な事案をなんとか解決し念願の子供たちのいる家に帰る事ができ、彼はテーブルでコマを回してそのまま子供たちの所に駆け寄ります。その駒は揺らぎながら回り続けているところで終わってしまうので、これはまだ夢の中なのか?とも取れるモヤるエンディングでした。
しかし夢の中なら綺麗に回り続けるコマが揺らいで推力を落としている点からも、これは現実なんだろぅなぁと思えました。更に、ノーラン監督も近年に告白している様に”マイケル・ケイン氏が登場しているシーンは現実だ”という事で、ラストに彼がいるという事はやっぱり現実にコブは子供たちと会えたのだとほっとする事ができるのでした。
インセプション :つまらない
この作品の大きな特徴である「夢の中でも更に更に夢に入って行く」という、何層にも仕込まれた物語がとても複雑さを感じてつまらないと思う人もいると思います。
また、最初のサイトーとの出来事も、この夢の事が理解出来ていないと何が起こっているのかついて行けない感覚も起こります。前半はこの夢に入って行く仕組みについての説明が多かったり、突然出てくる女性・モルは何者?とストーリーに没頭する事が難しいかも知れません。
かくいう私も始めて観た時はそんなに魅力を感じませんでした。しかし、今回もう一度じっくりとその夢の階層なども理解しながらの視聴では、その感想も変化して行きました。逆に、夢のまた夢と階層を下りて行くごとに時間の経過もゆっくりとなって行くという発想が面白く、後半でそれぞれに潜ったメンバーの窮地とそれに対処していく動きが良い具合に連動して行き、最終的には無事全員でミッションをこなせるというハラハラする展開はとても面白く感じました。
インセプション :モル
夢の中に時折出てくるモルとはどういった存在だったのでしょうか。もともとはコブの妻で、2人で一緒に夢の世界に行った事から、モルの中で歯車が狂い始めたのでした。後半でコブとアドリアネが虚無の世界に潜った時に昔の2人の出来事が語られます。
何十年も2人で街を作り生活をして来たモルが、現実に戻ったものの現実か夢かが分からなくなって自殺をしてしまいます。なので、いつも夢に出てきているモルはコブが創り出した幻影なのです。
少し疑問なのが、夢の中から現実に戻る時(そこでの死)にコブが行った「望む場所には連れて行ってくれるけれど、それはどこかは分からない」というとっても抽象的な言い方をしたのか、そしてモルは母親ながらなぜ現実に居る子供たちに執着を示さなかったのか理解に苦しみました。
でも後者は、モルの夢の中ではちゃんと子供たちも傍にいる世界だからかなぁと。そんな風に精神を病み、現実か夢か分からなくなる程に「インセプション」というものは危険なモノだったのでしょう。