1980年代初頭の漫才ブームの中で「ツービート」として活躍、国民的存在となったビートタケシさん。本名の「北野武」として文化人的な活動も行っており、特に映画監督としてはこれまで多数の作品を撮り、ブルーリボン賞を始めとする様々な映画賞を受賞しています。
今回は北野武さんの映画は配信されているのか、アウトレイジの配信停止の理由などについて調査しました。
北野武の映画はあまり配信されていない
近年は様々な配信サブスクサービスが展開されており、今話題の映画は基本的にある程度待てば配信サービスで見られるという環境になってきました。しかし北野武さんの映画作品は「その男、凶暴につき」「ソナチネ」「菊次郎の夏」「座頭市」といった名作、人気作も含めて配信されていないという状況なのです。北野武さんの映画作品は10作をゆうに超えるほど、豊富にあるのですが、そのほとんどがサブスクでは見られないというのは残念な話ですよね。
2023年公開「首」はネトフリで配信中
そんな中で、2023年に公開された映画「首」はネットフリックスで配信中となっています。北野武さんの作品の中でも比較的最近の作品ということで、この作品は近年のトレンド通り公開から一定期間が経ってから配信サービスで見られるようになったのですね。とはいえアマプラ、U-NEXTといった他の大手配信プラットフォームでは配信されていないようで、北野武さん監督作品の配信の敷居の高さを感じさせるような状況ではあります。
「首」はどんな映画?
「首」は架空の戦国時代を舞台に権力と生存を懸けた人間たちの暗闘を描く作品です。原作は2019年に出版された小説なのですが、実はこの小説も北野武さんが描いたもの。自ら脚本、編集、監督、そして主演を務めて映画化したのですね。
第76回カンヌ国際映画祭にてクィヌ・パルム部門にノミネートされた本作ですが、その内容はバイオレンスそのもの。戦国時代、そして「首」というタイトルから何となく想像できなくもないかもしれませんが、絵的にもかなり刺激的な作品になっており、見る人を選ぶかもしれません……まあ北野武さんの作品は多くがそういう傾向にありますけどね。
アマプラにオリジナル作品が登場
2025年2月にはAmazon MGMスタジオが制作、配給を担当したオリジナル映画「Broken Rage」がAmazonプライムビデオで世界配信されました。本作は上映時間62分、映画館ではなく配信という形で世に出されたアマプラオリジナル作品で、北野武さんの新たな挑戦を感じさせる一作となっています。第81回ベネチア国際映画祭アウト・オブ、コンペティション部門正式出品作品となっていますよ。
「Broken Rage」はどんな作品?
Broken Rageは殺し屋の男「ねずみ」が警察と取引を行い、麻薬組織に覆面捜査官として潜入、ダークヒーローとして暗躍するねずみの活躍を描いた作品です。物語の序盤から「ねずみが警察から暴力を交えた苛烈な取り調べを受ける」シーンがあるなど、やはり本作もかなりバイオレンスな内容になっています。物語の後半には見るものを驚かせる仕掛けも。
主演はビートたけしさん、北野武さんの監督作品で自ら主演を張ることは珍しくありませんが、他にも馬場園梓さん、錦鯉の長谷川さん、空気階段の鈴木もぐらさん、劇団ひとりさん、アマレス兄弟の二人など、芸人が多数出演しているのも特徴的です。
アウトレイジが配信停止になっている理由は?
北野武さんの映画作品と言えば「アウトレイジ」シリーズを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。アウトレイジシリーズは昔気質の武闘派ヤクザ、大友を主人公とするヤクザ映画シリーズであり、「全員悪人」のキャッチコピーでも知られています。とにかくバイオレンスな作品で、拷問シーンも数多くあり、苛烈に人が命を落としていく様は、「爽快」だと感じる人もいるようです。
人気シリーズのアウトレイジですが、現在はサブスクサービスで配信されていない模様。アウトレイジが配信されていない理由は、他の北野武作品の配信が少ないこととも共通している部分もあるようです。
北野武が所属していた事務所から独立
2018年に北野武さんが当時の所属事務所、オフィス北野を独立しており、この独立に際して映画の権利関係が複雑になった、配信に影響が出てしまったと推測されています。これはアウトレイジに限らず、北野武さんの映画全般に影響が出る話で、2018年以前の北野武さんの映画全てが配信されていないことから「独立が影響しているのではないか」と見られているのですね。2023年公開の「首」がネトフリだけとはいえ配信されているのも、この説の説得力を上げています。
出演者の不祥事が影響している?
アウトレイジシリーズにはピエール瀧さんと新井浩文さんが出演しています。しかしピエール瀧さんは2019年3月に麻薬取締法違反の罪で逮捕され、コカインの使用を「ストレス解消のために使った」と認めています。更に新井浩文さんも2019年2月に強制性交の罪で逮捕されており、最終的に懲役4年の実刑判決を言い渡されています。
二人の逮捕の際には出演番組の放送が中止になるなどの影響が出ており、アウトレイジが配信されていないことにも影響を与えているのかもしれません。現在は共にメディア活動を行っているので、もしかしたら今後アウトレイジの配信もあるかもしれませんね。
あまりにもバイオレンス過ぎる?
アウトレイジは映画公開時にもR+15指定を受けたバイオレンスな作品であり、バイオレンス過ぎるがゆえに配信を避けられているという説もあるかもしれません。ただ同じ北野武さんの映画の「首」はネトフリだけとはいえ配信されていますし、アマプラに至ってはオリジナルで北野武さんのバイオレンス映画を作成しています。北野武さん以外の作品でも、もっとバイオレンスな作品が配信されている例もありますし、「バイオレンスだから配信できない」ということは無いとは思いますが、他の色々複雑な事情も合わせて配信の優先度が下がっているということはあるかもしれません。
最後に
今回は北野武さんの映画は配信されているのか、アウトレイジの配信停止の理由について紹介しました。「映画館で公開されるから映画」なのではと認識している人もいるかもしれませんが、近年は配信サイトのオリジナル作品の中にも「映画」にカテゴライズされるものがあるのですね。皆さんもぜひ北野武さんの作品を見てみてください。
