『オッドタクシー』は、P.I.C.S.とOLMによって制作された日本のテレビアニメ作品で、2021年4月から6月まで放送されました。主人公はタクシー運転手の小戸川で、彼を中心に展開する群像劇が特徴です。この物語の舞台は現代の東京らしき街で、登場するキャラクターは全員擬人化した動物です。脚本は漫画家の此元和津也が務め、これが彼のオリジナルテレビアニメの脚本デビュー作となります。
『オッドタクシー』は、その独特の世界観とキャラクターたちが織り成す複雑な人間模様、そしてサスペンス溢れるストーリー展開で多くの視聴者を魅了しました。また、主人公の小戸川を始めとするキャラクターたちが直面するさまざまな社会的テーマも物語に深みを加えています。このアニメは文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞を受賞するなど、高い評価を受けています。
詳細なあらすじやキャラクターの情報については、各話を追うごとに小戸川のタクシーに乗り込む人々の人生が交錯し、最終的には一つの大きな事件へと繋がっていく様子が描かれています。その中で、小戸川の人間性や、彼が乗客とどのように関わっていくのか、そして事件の真相に迫っていくプロセスが、見どころの一つとなっています。
オッド タクシー:キャスト
声優名 | 登場人物名 | 登場人物の説明 |
---|---|---|
花江夏樹 | 小戸川 宏 | 主人公で個人タクシー運転手。日常的に様々な客を乗せる中で、女子高生失踪事件に巻き込まれる。 |
鈴村健一 | 樺沢 太一 | SNSでバズりたいと願う大学生。小戸川と共にある写真に写り込んでしまい、事件に関与することになる。 |
竹内良太 | 白川 美保 | 小戸川が通う病院で働く看護師。小戸川に突然の告白をする。 |
村瀬歩 | 今井 旬 | 「ミステリーキッス」の大ファンの新人アイドルグループ。小戸川に適当な数字を言ってもらい、その数字で宝くじを当てる。 |
速水奨 | ドブ | 女子高生失踪事件に関わりがあるとされる男。小戸川のタクシーに乗り込み、自分が容疑者となるよう仕向けたヤノという男について語る。 |
木村昴 | 大門兄 | ドブと繋がっている警察官。小戸川にドブの情報を流すよう要求する。 |
三宅健太 | 柿花 英二 | 小戸川の友人。マッチングアプリで女性と出会うが、その女性は「ミステリーキッス」のメンバー・市川しほだった。 |
吉野裕行 | 田中 一 | スマホゲーム「ズーデン」にハマる社会人。小戸川に恨みを抱く。 |
伊東健人 | 山本 冬樹 | 「ミステリーキッス」のマネージャー。小戸川のタクシーで事件に巻き込まれる。 |
オッド タクシー:最後 殺さ れる
物語の最後で、ミステリーキッスの初期メンバーだった三矢の殺人事件に絡んだ者たちが逮捕され、小戸川がほっとしているところで、彼のタクシーに和田垣が乗り込んできた所でエンディングとなります。
和田垣がニッコリ笑顔なのが不気味で、この後小戸川がどうなったのか、まさか殺されてしまうのか、と気になる最後にモヤモヤしてしまいます。しかし、この続きがあります。映画版「オッドタクシー/イン・ザ・ウッズ」の最後を見ると、小戸川は無事だった様です。更に和田垣は逮捕されたとニュースで流れるので、これで三矢殺人事件は解決したと安心できる最後でした。
オッド タクシー:タエ子の正体
ドラマ版で居酒屋「やまびこ」の女将として時々出てきていましたが、それ程重要な人物には描かれていませんでした。それが「オッドタクシー/オーディオドラマ」では、タエ子はゴシップ好きであり、ボールペンに盗聴器をしかける人物である事が明らかになってきます。「誰かに渡すと幸せになれる」という事にするあたり、どんどん近しい人に回って行くよう仕向けているのがなかなかしたたかさを感じてしまいます。でも、それを傍受するまでには至っていないのが、ちょっと素人っぽさもあって憎めないキャラクターです。
オッド タクシー:最終回ボールペン
ボールペン?何に関係していたのか最初は謎でした。調べると最終回で小戸川に会う前の和田垣が街を歩いているシーンにそれはありました。右手で携帯で母親と会話していて、何故か左手に持つ可愛いボールペンに焦点が当たっています。
しかしそれに触れられる事なくすぐに終わっていきました。また、居酒屋「やまびこ」の女将タエ子の後ろの食器棚の中に小さくそのボールペンが立てかけてあるのが映っていますね~!よく見ないと全然分かりませんが。その伏線的なボールペンについてはユーチューブにあるオッドタクシーのオーディオドラマの方を聴かないと分からないみたいです。
ボールペンには盗聴器が内蔵されていて、登場人物たちのプライベートの話が次々と流れてくるのです。8.8話でそのボールペンに気づいた女将のタエ子から「それ幸せのボールペンよ」と何か事情を知っている様な言葉が聞こえてきます。
この後半部分から、少しずつその核心に触れられて行くので興味深く聴く事ができます。一番衝撃的だったのは最終話です。タエ子が襲われたような音と「次はお前だよ」と女性がマイクに向かってしゃべっているのです。これは時系列的には小戸川の快気祝いのシーンだったので、いろいろとまずい事を盗聴された和田垣がタエ子を恨んで襲った後、しれっと今度は口封じのため小戸川を殺しに向かったと思われます。