DCコミックとマーベルはアメリカの2大コミック出版社で、スーパーヒーローの文化を築いた存在ともいえます。それぞれに世界観とキャラクターの独自性があり、スタイルが異なることから人気も非常に高いです。そんなDCコミックとマーベルの違いはどんなものがあるのでしょうか。
今回は二つの違いについて紹介していきながら、各国の人気についても紹介していきたいと思います。
DCコミックとマーベルの違いは?
DCコミックは1934年に設立され初期の代表作としては、「スーパーマン」と「バットマン」があげられます。所属企業はワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーで、神々のような存在としてのヒーローを描いているのが特徴です。
マーベルは1939年に設立され初期の代表作としては、「キャプテン・アメリカ」と「ファンタスティック・フォー」があげられます。所属企業はウォルト・ディズニー・カンパニーで、悩みを持った普通の人がヒーローとして活躍する姿を描いているのが特徴です。
世界観と舞台
DCコミックとマーベルは世界観と舞台が大きく違い、DCコミックが架空の都市が多いのに対しマーベルは現実の都市が多いです。そのためDCコミックでは神話的で荘厳、象徴的な雰囲気の世界観があります。対してマーベルは現実的で人間的な雰囲気があり、等身大な描写があります。DCコミックは伝説の物語のような現実とは切り離された世界観で描かれ、マーベルは私たちの現実にスーパーヒーローがいたらという世界観で描かれていることが大きな違いです。
DCコミックの架空都市を中心とした神話世界
DCコミックとマーベルでの大きな違いである世界観については、DCコミックのバットマンは犯罪が蔓延した暗い世界で、ニューヨークとシカゴの闇を誇張したようなゴッサム・シティが舞台となっています。スーパーマンでは近未来的で光に満ちた都市で、希望と秩序の象徴を描いたメトロポリスが舞台となっています。バットマンは人間の限界を超えた意志の化身のような存在で、スーパーマンは神話のゼウスのような神に近い存在のように描かれているのです。
マーベルの現実の都市で日常にヒーローが存在する世界
DCコミックとマーベルでの大きな違いである世界観については、マーベルのスパイダーマンやアイアンマン、ドクター・ストレンジなどはニューヨークを舞台にしています。さまざまな地区にヒーローが住んでおり、市民の目線で描かれた社会問題とも深く関わっています。スパイダーマンは高校生で学校での悩みなどを抱えながらもヒーローとして戦っています。またヒーロー同士の交差も多く、日常の延長にヒーローが存在している世界で描かれているのです。
テーマやストーリー展開の方向性
DCコミックとマーベルは「ヒーローをどう描くのか」「ストーリーで何を伝えるのか」というテーマやストーリー展開が大きく違います。DCコミックでは中心としたテーマは正義や象徴、神話などがありヒーローの立場は神や伝説的存在に近い状態です。ストーリーの軸については善と悪、運命や希望、恐怖などの抽象的なテーマが軸となっています。
マーベルでは人間性や葛藤、責任などがテーマとなっており、日常に生きる人間が力を得たことで社会問題や精神的な葛藤に向き合っていくことがストーリーの軸になっているのです。
ヒーローの描かれ方
DCコミックとマーベルではヒーローの描かれ方が違い、DCコミックではスーパーマンは太陽のような希望の象徴として描かれ、バットマンは闇と復讐の象徴として描かれています。
マーベルではスパイダーマンは普通の高校生が大きな力を手にして、大きな責任を背負いながら成長していく物語です。
アイアンマンは天才発明家が傲慢さと罪を乗り越えていく姿を描いた成長の物語で、悩みや失敗をしながら成長する普通の人間として描かれています。
DCコミックとマーベルはどっちが人気?
DCコミックとマーベルはそれぞれ違うヒーローのかっこよさがあり、世界観やストーリーの面白さがあります。アメリカでの人気はもちろんですが、世界的にはDCコミックとマーベルの人気はどちらの方が高いのでしょうか。検索数の多さではマーベルが優勢でアメリカでは圧倒的な人気を誇っているようです。世界的に比較した場合マーベルは圧倒的なキャラ人気を誇っており、DCコミックはヒーローの認知度の高さが圧倒的となっています。
アメリカ国内での人気
DCコミックとマーベルのアメリカ国内での人気度に違いはなく、マーベルの方が少し優勢であるといえます。マーベルの人気が最も高いのはカリフォルニア州で、舞台にもなっているニューヨークではDCコミックが優勢です。ソーシャルメディア上ではマーベルの方が多く影響力もあるといえます。アメリカの南部や北東部の一部ではDCコミックの人気が高く地域によって人気の差があることがわかります。
その他の地域の人気
DCコミックとマーベルは欧州での人気はマーベルの方が優勢で、南米でもマーベルの人気が高いようです。しかし韓国や中国、ロシアなどではDCコミックの人気の方が高いようで特に韓国ではDCコミックが圧倒的な人気を集めています。全世界での比較ではマーベルが優勢ですが、DCコミックは認知度の高さが高いため今後人気が高くなることもあるといえます。
日本での人気
DCコミックとマーベルの人気について、日本では世界との大きな違いとして若年層の人気が意外と低いことがあげられます。しかしそんな日本でもヒーローとして有名で人気のあるのが、スパイダーマンとバットマン、スーパーマンです。マーベルはスパイダーマンの映画ヒットやキャラ人気が強く、DCコミックのキャラ人気は高くはないもののそれぞれのヒーローの知名度が高いように感じます。
まとめ
今回はDCコミックとマーベルの違いについて紹介していきながら、世界中での人気について紹介していきました。アメコミ自体世界中に多くのファンを持っていますが、それぞれ世界観やヒーローの描き方が違い世界的に比較するとマーベルが優勢のように感じます。しかし認知度で比較してみるとDCコミックは日本でも非常に高く、ヒーローの象徴的な存在としてあげられるキャラクターが多いように感じます。日本での人気も今後さらに増えていくかもしれません。