ドラマ『ソロモンの偽証』は気まずい?神原&樹里~意味とネタバレ犯人!

ドラマ『ソロモンの偽証』

ドラマ版「ソロモンの偽証」は、宮部みゆきが15年の構想と9年の執筆期間を経て完成させたミステリーの金字塔として、上白石萌歌主演でドラマ化されています。この作品は全8話からなり、現代の公立中学校を舞台にしています。

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ソロモンの偽証:あらすじ

このドラマは、学校内で起こった同級生の転落死事件をめぐり、真実を明らかにするために生徒たちが独自に裁判を開くという前代未聞の展開を描いています。

事件の真相を解明する過程で、生徒たちがそれぞれの立場や感情をぶつけ合う中で、真実、正義、友情などのテーマが浮かび上がります。

ソロモンの偽証:キャスト

俳優名 登場人物名 登場人物の説明
上白石萌歌 藤野涼子 主人公で、事件の真相を追求する生徒
宮沢氷魚 神原和彦 裁判の弁護人役を志願する中学生
山本舞香 三宅樹理 事件の証人として重要な役割を果たす生徒
浮所飛貴 野田健一 藤野涼子のクラスメイト
野村裕基 柏木卓也 転落死した同級生
坂東龍汰 大出俊次 裁判の被告人役
モトーラ世理奈 勝木恵子 学校内裁判に関わる生徒
富田望生 浅井松子 三宅樹理の唯一の友人
坂井真紀 藤野邦子 藤野涼子の母
西田尚美 三宅未来 三宅樹理の母
篠原ゆき子 大出佐知子 大出俊次の祖母
橋本じゅん 茂木悦男 学校関係者
田中哲司 大出勝 大出俊次の父
高嶋政宏 藤野剛 藤野涼子の父
小林薫 津崎正男 学校関係者

ソロモンの偽証は気まずい?

一般的には気まずいシーンはあまり無いかと思います。

主題は1人の男子学生が学校内で亡くなったのを、自殺か他殺かをめぐって生徒たちによる裁判が始まりどうなっていくかがメインだからです。

しかし16歳以上という視聴制限があるのを見ると、少しのシーンですが樹理が男子生徒3人に暴行される映像があったり、犯人とされていた大出たちのいじめや乱暴な暴力シーンなどがチラホラある点は、そういった表現が苦手な人には気まずいと言うより少しきつい感じがするかも知れません。

ソロモンの偽証の意味

「ソロモン」とは紀元前、旧約聖書に出てくる古代イスラエルの王の名です。最盛期を築いた王で知恵者であった事でも有名です。その王が偽証(うその証言)をしてしまうと読み取れるタイトルから、本作は周りから信用される立場の者が嘘をついてしまう様子が根底に流れていると思います。

それは校長であったり、他校生ながら弁護人として参加した神原だったりするような気がします。他にもそれぞれが嘘をついて行動している部分も見受けられ、その偽証が最後に明らかになって行くところに醍醐味を感じさせられました。

ソロモンの偽証ネタバレ:犯人

学校内で転落死した柏木卓也は自殺だったのか誰かに落とされたのかという事が焦点でしたが、結論を言うと卓也は自殺をしたという事で裁判は終了しました。

他殺ではなかったので”犯人”というのはいなかった訳です。しかし、その傍らには友人の神原和彦がいて自暴自棄になっている卓也を残してその場を去り、1人になった卓也が飛び降り自殺をしたという事でした。

ソロモンの偽証の樹理:クズ

嘘の告発状を書いたのが樹理でした。それは自分に嫌な事をしていた大出らいじめっ子グループに仕返しをしたいからだったのです。それが次第に校内裁判へと広がって行ったのでした。

それを公にしようと言った友達の松子に対して自分は「大出の仕返しが怖い」と言って反対していました。その後、思わず松子が交通事故で亡くなってしまった後で笑っている姿を涼子に見られています。でもそれはクズな訳でなく、涼子がおたおたしているのを見ていて可笑しくなったと言っているので、松子の死で笑っている訳ではなさそうでした。

コンプレックスの塊の様だった樹理なので、周りからは理解されにくいのかなぁと思いましたが、私にはそれ程クズには見えませんでした。

ソロモンの偽証:神原

涼子が主体となって学校で裁判を起こそうとなった時に、亡くなった卓也の友達である神原和彦が他校の垣根を越えて参加してくる所に事件と大きく関係しているんだろうなぁと感じていました。

でもそれは最後まで観ないと分からないのですが。神原の父親は借金を苦に荒れだし妻を殺した後自分も自殺という、和彦にとって過酷な人生がクローズアップされていました。卓也の方が和彦の事を調べて近づいて来ていました。彼は最後まで和彦の事を責めるような口調で言っていましたが、私には違和感を感じるばかりでした。

卓也の父は仕事だったとはいえ和彦の家庭を壊す事になってしまっていて、その様な死に追いやってしまった父親の事は卓也自身はどう受け止めていたのでしょうか。彼の発する言葉は「人殺しの息子に生きている意味なんかないんだよ」も含めて、自分に跳ね返ってくる言葉にしか聞こえませんでした。人生に生きる意味を見出せなくなった彼の中に、この事も大きく関わっている気がしてなりませんでした。とにかく友達を助けられなかった神原和彦の心痛が響きました。

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