「きみの瞳(ひとみ)が問いかけている」は、2020年に公開された日本の映画です。
この作品は、障害を持つ人々の日常生活や恋愛に焦点を当てた感動的なドラマで、多くの観客に感銘を与えました。
主演は横浜流星と吉高由里子で、彼らの演技が高い評価を受けました。
出演: 吉高由里子, 横浜流星, やべきょうすけ, 田山涼成, 野間口徹, 岡田義徳, 奥野瑛太, 般若, 坂ノ上茜, 森矢カンナ, 町田啓太, 風吹ジュン
この作品の中で怖いなぁと思ったのが、視覚障がいのある主人公・明香里がコールセンターで働いていますが、上司の男性が会話しながらやたら両肩を触ったりとスキンシップが度を越している点が最初に気になりました。
明香里もビックリしてとーっても嫌そうなのです。
更に、駐車場で働く「おじいさん」とも仲良しで、週1回のドラマを管理室で一緒に見るのを楽しみにしていた明香里でしたが、相手が変わっていても最初は気づかず警戒心を持たないまま接していたり、一人暮らしをしているのもすごく危険な感じがしました。
しかし、私がリアルに視覚障がい者のセミナーで知り合った方も全盲で、明るく一人暮らしをしていて近所の商店街の方々と親密な交流もしていたりと、十分一人でもやっていけているのを思い出しながら観ていました。
でも明香里の場合は、両親が亡くなってしまっているので、必要に迫られてといった様子がうかがえます。
その後の明香里の上司が家にまでやってきた時は、もう目論見が見え見えだったのでどうなるのかとハラハラしてしまいました。
また後半で明香里の目の手術代のため、嫌々ながらも塁が裏社会の行う闇賭博試合に参加した時のシーンもかなり迫力があって怖かったです。
きみの瞳が問いかけている:なぜ刺された
塁は幼少期からの因縁のある悪仲間だった恭介らの企みで、後半で闇賭博の試合を持ち掛けられ、罠にかかってどうあがいても勝てなそうな相手をぶつけられるのです!
もうこれで悲劇的な終わりとなってしまうのかとハラハラしますが、恭介の企みは意外にも崩れ去って行きます。
ファイトマネーも塁が前払いを取り付けていたので、無事に明香里の手術代となったのも大きかったし、きっと負け試合となかなかった事でメンツをつぶされた恭介が恨みをもって何度も塁を刺すなどといった凶行に及んだと推察されます。
きみの瞳が問いかけている:ラストシーン
明香里の前から姿を消した塁、塁の過去と自分の家族らとの接点を全て知ってしまい茫然とするばかりの明香里、でも「2年後」というテロップでまだ続いて行く事にほっとさせられます。
リハビリ施設で再会する二人ですが、明香里は塁の顔を知らないので初対面のつもりで接しますが、マッサージをする明香里は何かを感じている様子です。
激しい格闘技の後、恭介らからも瀕死の状態にさせられてしまった塁には、2年という長い療養期間が必要だったように感じます。
明香里の経営するお店に立ち寄った塁と、「金木星・オルゴール・犬の”すく”」といった2人の共通するカードが揃っていくラストシーンは大きな盛り上がりを感じさせられるのでした。
きみの瞳が問いかけている:あらすじ
映画『きみの瞳が問いかけている』は、塁と明香里という二人の主人公を中心に展開する感動的な物語です。
塁は偶然にも駐車場の警備員の仕事を得て、住み込みでの生活を始めます。
ある晩、彼のもとには盲目の女性・明香里が現れ、彼に気付かずに「おじいさん」と呼びながらおいなりさんを差し入れます。
この出会いから物語は、二人の関係が徐々に深まる様子を描いていきます。
塁は雨の中、明香里を守りながら共にドラマを楽しみ、彼女は塁にキンモクセイの世話を依頼します。
物語は、塁が自分の過去に直面する場面も描きます。
かつてキックボクサーだった彼は、ジムに謝罪しに行く決意をします。
一方の明香里も、塁を訪ね、日常的な会話を交わす中で、互いの存在が心の支えとなっていきます。
しかし、二人はそれぞれに苦悩を抱えています。
明香里は上司からの厄介なアプローチに悩まされ、塁は過去の仲間からの圧力に苦しみます。
この困難な状況の中でも、二人はお互いを支え合う姿を見せます。
映画のクライマックスでは、塁が地下格闘技で得た賞金を明香里の手術代に充てます。
手術に成功した明香里は視力を回復しますが、塁は彼女の前から姿を消してしまいます。
再会した時、塁は別の名前を名乗り、明香里は彼を認識できません。
しかし、キンモクセイの購入を通じて、彼女は彼が塁であることを悟ります。
結局、二人は感動的な再会を果たし、再び絆を深めます。