アンブレイカブルの3部作とは?ミスターガラスのネタバレと魅力を紹介!

アンブレイカブルの3部作とは?ミスターガラスのネタバレと魅力を紹介!

※当サイトは、海外在住者の方に向けて情報を発信しています。

M・ナイト・シャマラン監督によるリアル志向のスーパーヒーロー映画シリーズのことをアンブレイカブルの3部作と呼んでいるようです。3部作ではマーベルやDCみたいな派手なアクション映画ではなく、「もしヒーローが現実に実在したら」という視点から作品を描いています。

後にイーストレイル1773部作とも呼ばれるようになった3つの作品の内容や魅力について今回は流れに沿って紹介していきましょう。

目次

アンブレイカブルの3部作とは?

2000年に公開された「アンブレイカブル」から3部作となったシリーズ映画は、「アンブレイカブル」「スプリット」「ミスター・ガラス」という順番です。ヒーローとヴィランの存在意義や超能力の現実性、人類と特別な存在との関係がテーマとなっています。ジャンルとしては「アンブレイカブル」はヒーロー誕生譚で、「スプリット」はサイコスリラー、「ミスター・ガラス」は群像ドラマとヒーロー神話解体と様々です。

イーストレイル3部作

アンブレイカブル3部作と呼ばれている3部作にはもう一つ呼び方があり、それがイーストレイル1773部作です。これは第1作である「アンブレイカブル」の冒頭で起こった列車事故の名称で、この事故がシリーズ全体を繋ぐ起点になっていることからイーストレイル3部作とも呼ばれるようになっています。事故の唯一の生存者である主人公が事故によって特別な存在となったきっかけでもある冒頭のシーンは実は重要なシーンとなっているのです。

2000年公開:アンブレイカブル

主人公デヴィッド・ダンはフィラデルフィアの警備員として働いていましたが、イーストレイル177の列車事故に逢い無傷で生還します。そのことを知ったイライジャ・プライスがデヴィッドに接触し、デヴィッドが超人的な力を持っていることに気づかせるのです。イライジャは骨の病で車椅子生活をしていましたが、自分の対となる存在を探すために事故や災害を起こしていたことが明らかになります。

2016年公開:スプリット

「スプリット」は多重人格者のケビン・ウェンデル・クラムが主人公で、23人の人格を持っており24番目の人格が覚醒の準備をしていました。ケビンは3人の高校生を誘拐し、監禁された3人はケビンの様々な人格と遭遇します。そんななか24番目の人格であるビーストが覚醒し異常な肉体能力を発揮させるのです。しかし1人の少女ケイシーが虐待の過去を持っていることからビーストに認められ生き残ります。エンドシーンでは「アンブレイカブル」のデヴィッドが登場し物語がつながっていることがわかるのです。

2019年公開:ミスター・ガラス

「ミスター・ガラス」は「アンブレイカブル」のデヴィッドやイライジャ、「スプリット」のケビンが同じ精神病院に収容されていることから物語が始まります。医師であるエリー・ステイプルは3人の力は妄想であるといい、3人を治療しようとするのです。しかし実はヒーローやヴィランの存在を隠す秘密組織の一員で、イライジャは脱走計画を企てます。デヴィッドとビーストを戦わせ結果的には3人とも命を落としますが、イライジャは自分の死をも利用して超能力者の存在を世間に公表するように仕組んでいたのです。

ミスター・ガラスのネタバレと魅力

「アンブレイカブル」のデヴィットは息子と協力して自警活動を行っていましたが、「スプリット」のビーストと対決し精神病院へ収容されます。精神病院には宿敵であるイライジャもいて、精神科医であるエリーは3人に力は妄想で化学的に説明できると言い聞かせるのです。イライジャは裏で病院のシステムを操って、デヴィッドとビーストを戦わせる計画を立てます。

ミスター・ガラスのネタバレ

イライジャの計画によってデヴィッドとビーストは激突し、エリーは実は超能力者の存在を消すための秘密組織の一員であることが明らかになります。その後デヴィットは溺死させられ、ビーストは母親の虐待を知ったケイシーに抱かれ人間の心を取り戻しますが銃で撃たれ命を落とすのです。イライジャもまた致命傷を負い3人とも亡くなってしまいますが、イライジャが病院の監視カメラを外部に送信しており超能力者の存在が世界中に拡散されます。

ミスター・ガラスの魅力

「ミスター・ガラス」の魅力はアンブレイカブル3部作のクロスオーバーが見られるというのが大きいと思います。一見無関係な「アンブレイカブル」と「スプリット」という作品が一本に繋がり、3人の物語が収束しアメコミ的なクロスオーバー体験ができるところが見どころです。さらにクライマックスでヒーロー対ヴィランの決戦にはならず、3人が命を落とすというところも他にはない魅力があります。

ヒーロー神話の解体

「ミスター・ガラス」ではヒーローやヴィランの存在を隠そうとする権力の力が、現実社会の圧力を描いており、イライジャの知略によって真実が世界に公開されるという神話が人類全体に共有される結末になります。「アンブレイカブル」では黒幕だったイライジャが「ミスター・ガラス」では物語の仕掛け人となる存在感もまた独特な魅力です。イライジャが最後に残した「これは決戦ではなく、オリジンの物語だった」というセリフはアンブレイカブル3部作を総括する名言として知られています。

kayou-movie.comで紹介されている中国ドラマや韓国ドラマもストーリーの時代背景がしっかりしていて好きですが、ヒーローとヴィランが出てくるアメコミは、ハラハラドキドキが止まらず大好きです!

人間性や新しい始まり

アンブレイカブル3部作の監督であるシャマランさんは、派手なヒーローバトルを裏切る静かな死を描いています。ビーストの怪物的な人格を持ちながらも母親に虐待されていた少年のケビンを描いたり、悲劇的でも人間的で感動的な死は新しい世界の始まりを感じさせるのです。この構造が監督の作家性を強く感じる魅力となっているように感じます。ヒーローとヴィランだけでなく、人間社会の三角関係を描いたリアル志向は唯一無二の作品です。

まとめ

今回はアンブレイカブル3部作の作品について解説していきながら魅力についても紹介していきました。ヒーロー映画でありながら派手なアクションはなくリアルな世界観で、ヒーロー神話を解体する独特なシリーズは魅力があります。視聴者によって結末に救いがあるように思われたり、ただの悲劇のようにも感じられるリアル志向はアンブレイカブル3部作ならではないでしょうか。

目次