家族を殺され孤児となってしまったマルチダは、一流の殺し屋であるレオンに出会います。マルチダを救うため亡くなったレオンの死後、形見である植木鉢を手にしながらマルチダは新たな人生を歩み始めるのです。そんなマルチダのその後が気になるという方が多いのではないでしょうか。今回は『レオン』のマルチダのその後について解説しながら、コロビアーナやニキータとの繋がりについても紹介していきます。
『レオン』マルチダのその後は?
マルチダの復讐はレオンによって果たされますが、レオンが亡くなり再び一人になってしまうのです。マルチダはレオンの雇い主だったトニーに自分を殺し屋として雇ってほしいと頼みにいきますが断られてしまいます。学校の宿舎に戻ったマルチダは、レオンの形見である植木鉢を庭に植え「もう大丈夫だよ、レオン」という一言で映画の幕を閉じるのです。実は『レオン』のマルチダのその後を描いた続編が企画されていたことが明らかになっています。
バッドエンド映画ブログに載るほどバッドエンドではないかと思いますが、レオンが亡くなってしまうのは本当に悲しかったです。
レオンと植木鉢
レオンは殺し屋として孤独な生活を送っていたため、友人も大事な人もいませんでした。植木鉢は鉢に入れられ根を下ろすことができないまま生きています。レオンの姿はまさに植木鉢の植物のようで、自身を重なる部分があるからこそ大切にしていたのです。マルチダは校庭にレオンの植木鉢の植物を地面に植えたことで、レオンの分身である植木鉢は根を張り普通の人生を歩むという未来につながっていったと考えられます。
マルチダと植木鉢
レオンは復讐相手と一緒に命を落としてしまいますが、植木鉢はマルチダによって未来へと繋がれていきました。そして彼の死を受けて殺し屋として生きようとしていたマルチダでしたが、レオンができなかった根を張り普通の人生を歩むということを引き継いで生きていこうと考えたのではないでしょうか。植木鉢は死を超えて受け継がれる生命の希望を、作品を通して伝えているようです。
寄宿学校で普通の生活を送ったのではないか
『レオン』のマルチダのその後については様々な考察がされていますが、その多くが寄宿学校で普通の生活を送ったのではという意見です。その理由として、レオンは殺しについては否定派で、レオンによって復讐を遂げたことから暗殺者になる動機がないということが考えられます。さらに作中で学校の先生は理解と思いやりがあるように感じられ、植木鉢を校庭に植えていることから寄宿学校に通う意思があったのではないでしょうか。
公式的な続編の構想から考察
レオンのラストのシーンで考えるのであれば、普通の生活を送ったのではないかと考えられます。しかし続編の構想を監督は考えていたそうで、そこではマルチダがレオンから学んだ技術を活かして暗殺者として生きる物語です。レオンによって家族の復讐を遂げたマルチダですが、殺し屋としての技術やレオンの死から闇の世界で生きるというその後も考えられます。
レオンの教えを継ぐ
『レオン』のマルチダはレオンに殺し屋の技術を学んでいますが、否定派としての遺志も継いでいるため殺し屋として生きることはないのではないでしょうか。レオンの教えを受けて普通に生きていくことこそが、レオンへの恩返しになるという考えです。普通の生活を送り幸せになりながらもレオンを心の奥で忘れずに生きる、そんな姿を望んでいるファンも多くいます。
『コロンビアーナ』や『ニキータ』との繋がりは?
ニキータは犯罪者の少女ニキータが死刑を免れる代わりに政府の秘密機関の暗殺者として生きることになる物語です。少女が暗殺者に育てられるというモチーフが生まれ、監督であるリュック・ベッソンさんの代表作でもあります。コロンビアーナは企画製作脚本にリュック・ベッソンさんが関わっており、両親を殺された少女が成長して復讐の道を歩むという作品です。当初はカトレアというキャラクターではなくレオンのマルチダのその後を描く予定だったといわれています。
『ニキータ』で原型を作り生まれた『レオン』
ニキータはレオンの前作でマルチダがレオンから暗殺技術を学ぼうとする姿はニキータの訓練シーンと重なる部分も非常に多いようです。ニキータでは少女であり暗殺者でもあるというテーマを描き、レオンではさらに発展させ少女と殺し屋との関係性が丁寧に描かれています。
タイトルまで決まっていた幻の続編
レオンの監督であるリュック・ベッソンさんは、ナタリー・ポートマンが演じたマルチダのその後を描くものを企画していたそうです。『Mathilda』というタイトルで大人になったマルチダを登場させる作品を構想していたのですが、事情により企画は幻となってしまいました。自身の制作会社を創設しプロデュースにも力を入れていましたが、作品の権利問題によって自身の制作会社での制作ができなかったのです。
続編を元にしてくつられた『コロンビアーナ』
レオンのマルチダのその後を描いた続編の詳細が2011年に語られ、Mathildaのストーリーを元に制作されたのがコロンビアーナです。メガトンさんが監督を務めベッソンさんが共同脚本と制作を担当されています。コロンビアーナはマフィアに両親を殺された少女が、15年後に殺し屋となって復讐を果たそうとする作品です。コロンビアーナではマルチダの続編の幻影を別作品として描いているようです。
監督によるとマルチダの続編とは全くの別物として製作したと語っています。
一部ではコロンビアーナは続編として描かれたという噂がありますが、そうではないということがわかります。
まとめ
今回はレオンのマルチダのその後について考察をしていき、前作や後作との繋がりについても解説していきました。ニキータによって生まれたテーマはレオンを通してさらに深堀りされ、コロンビアーナによってその後の未来を描いたように感じることもできます。レオンでの殺し屋と少女との関係は様々な視点から考えることができる素敵な作品です。その後を考えながら作品を見ることでさらに奥深い作品として楽しむことができるのではないでしょうか。
実は本映画は私のお気に入りの一つです。少し気持ちが入った記事になったかと思います。ミーヤキャットスペースの記事に負けない考察記事をどんどん書いていきますよ!!切磋琢磨しながら頑張っていきますのでよろしくお願いいたします!